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HOME ≫ 各部門のご紹介 ≫ がん診療センター ≫ RI内用療法センター≫ 放射性リガンド療法(プルヴィクト療法)について

当院放射線治療科では、神経内分泌腫瘍に対するルタテラ療法を特別措置室の開設と併せて導入、患者さんに新たな治療選択肢を提供してまいりました。引き続いて2026年6月に、去勢抵抗性前立腺癌(Castration-Resistant Prostate Cancer:CRPC)の遠隔転移に対する放射性リガンド療法「プルヴィクト(^177Lu-PSMA-617)療法」を新たに開始しました。

放射性リガンド療法(プルヴィクト療法)について

プルヴィクト療法は、前立腺癌細胞の表面に高発現するPSMA(前立腺特異的膜抗原)に結合する分子(リガンド)に放射性同位元素ルテチウム(Lu-177)を付加し、がん細胞に選択的/特異的に放射線(β線)を作用させる治療です。従来用いられてきた全身薬物療法とは異なり、がん細胞を標的として細胞内から放射線を照射する細胞レベルでの“ピンポイント放射線治療”が可能で、海外では既に多くの臨床データが蓄積されています。国内でも2024年末に保険適応が承認され、ホルモン療法などに抵抗性の進行前立腺癌(mCRPC)治療の新たな柱として期待されています。

実際の治療は、ルタテラ療法と同様、放射線管理区域内である特別措置室への短期入院にて実施され、点滴による薬剤投与を6週ごとの反復で最大6回行います。投与後は、特別措置室での安静が一定時間必要ですが、身体への負担は比較的少なく、日常生活への影響も限定的です。副作用としては唾液腺の機能低下や倦怠感、骨髄抑制などが知られますが、当院では放射線治療医を始めとした専門スタッフが連携し、安全性に十分配慮した体制で治療を行います。

プルヴィクト療法の適応判定には、専門の他施設に依頼するPSMA PET/CT検査による高集積の確認や、これまでの治療歴、全身状態などを併せた評価が必要です。当院では、患者さん一人ひとりの病状に応じて多職種で検討、最適な治療方針をご提案します。前立腺癌の治療は長期にわたることが多く、治療効果が期待できる新たな治療選択肢を得ることは患者さんの生活の質を維持するうえでも大きな意味を持ちます。

今後も当院は、放射線医学の進歩/先進的治療を積極的に取り入れ、地域の皆さまに高度で安全な医療を提供してまいります。プルヴィクト療法に関するご相談やご紹介については、当院地域医療連携室ないし放射線治療科までお問い合わせください。

図:プルヴィクトの作用機序(ノバルティス社HP)

プルヴィクトによる放射性リガンド療法(RLT)とは | プルヴィクト®静注による治療を受ける患者さんとご家族の方へ | ノバルティス ファーマ株式会社

PSMA PET/CTの一例

本ケースでは、両腎、膀胱、脾臓、肝臓といった通常集積がみられる臓器のほかに、脊椎、骨盤、肋骨などの多発性骨転移に高集積が認められる。実際のプルヴィクト療法の際には、正常臓器への集積は体外への薬剤排泄と共に低下する一方で、転移病巣への集積が持続し治療効果をもたらす。

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