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広報誌「えんかうんたー」 第123号 2024.09月

治療就労両立支援部からのお便り「えんかうんたー」
ざるそばともりそばはどう違う?

白くて可憐なそばの花が見ごろを迎えています。もうすぐ新そばの季節。ということで今回は、そばの話です。そばは、あっさりとしながら他の穀類と比べ栄養価が高いといった特徴があります。それだけではなく、そばに含まれるたんぱく質には脂肪の蓄積を抑制し肥満など生活習慣病の予防効果もあると言われています。そばの上に海苔をかけてあるのが「ざるそば」で無いのが「もりそば」ですが、それだけなのにどうして呼び方が違うの?と疑問に思った事がある方も多いでしょう。

日本人が広くそばを食べるようになったのは江戸時代に入ってからで、その当時は、そばは汁につけて食べるのが普通でした。しかし気の短い江戸っ子達は汁につけるのが面倒で、そばに汁をかけて食べる手法を生み出します。この食べ方は「ぶっかけそば」と呼ばれ、それをさらに省略して「ぶっかけ」→「かけ」と短く呼ばれるようになり、これが現在の「かけそば」の始まりともいわれています。そして「ぶっかけ」「かけ」が流行していくと、従来の汁につけて食べる食べ方は「もり」と呼ばれるようになっていきました。この「もり」の言われは定かではありませんが、「高く盛っている」「せいろに盛っている」などの諸説があるようです。

こういった食文化が形成される中で、「ざるそば」は江戸時代の中期に生まれました。あるそば屋が以前から皿やせいろに盛られていたそばを、竹ざるに盛り付けて出したものが広まり、それが「ざるそば」と呼ばれるようになりました。また、この頃はまだ刻み海苔はかけられておらず、海苔をかけた「ざるそば」が登場するのは明治以降です。この頃になると「ざるそば」のほうが上質のそば粉とされる“一番粉”(最初に挽いて出た粉を一番粉、次に出た粉を二番粉、次に出た粉を三番粉)を使い、それまでのそば汁は、かえし(しょうゆやみりんを合わせたもの)に出汁を加えたものでしたが、「ざるそば」には「御前がえし」という少しみりんが多い甘めのかえしが使われ、出汁も「ざるそば」には一番だしを「もりそば」には二番だしを用いられ、違いが明確になったのだそうです。どうやら「ざるそば」の方が出汁にしても、麺にしても、やや高級だったようですね。

現在では、海苔の有無だけが両者の違いになっているようですが、厳密にいえば、器・汁・海苔の三つの相違点があるのです。おそばを注文してみて両者の味などに違いがあるお店は、そばの歴史や伝統をしっかりと受け継いでいるといえるのではないでしょうか。  参照・ウチコトより

理学療法士のワンポイントアドバイス

9月といえば、夏と秋の境目とした季節にあたります。

まだまだ暑い日が続いており、長引く暑さに疲労や倦怠感などを自覚されている方も多いと思います。

さて、今年の初猛暑日は6月12日に福島県伊達市で35.2℃を観測しました。今年の暑さ予想では、昨年同様に7月~9月まで35℃以上の猛暑日が続くと言われています。残暑が厳しい折、体調管理が大切になります。9月になってもまだまだ脱水症・熱中症に注意が必要です。脱水症・熱中症について再度正しい知識を確認し、予防と早めの対応を心がけましょう。

◇脱水症とは
何らかの要因により体内の水分とミネラルの1つであるナトリウム(塩)が不足している状態のことです。
◇熱中症とは
高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態のことです。
◇症状
だるさ・吐き気・嘔吐・けいれん・立ちくらみ・頭痛・めまい・失神・筋肉の硬直・筋肉痛・大量の発汗などの症状があります。脱水が進むと、血圧の低下・意識障害・脱力・頻脈などが起こります。
◇対応
・症状が軽いうちは、水分と塩分を摂取したうえで様子をみましょう。
・熱中症を疑う症状がある場合は、涼しい場所へ避難し、衣服をゆるめ、首の周りや脇下・足の付け根などを冷やしましょう。
・症状が軽快しない場合は受診しましょう。
・自力で水が飲めない、意識がない場合はためらわずに救急車を呼びましょう。
◇日常生活の注意点
・のどの渇きを感じる前に、こまめに水分補給をしましょう。
・特に水分が不足しやすい運動の前後・入浴前後・就寝前などは水分補給を意識しましょう。
・温度調節や服装などに気を配り、余分な発汗を防ぎましょう。
・室内ではエアコンなどを使って28℃以下を保ちましょう。
・外出時は、帽子や日傘を使い、暑さを避けましょう。
・1日3食の食事と、6時間以上の睡眠を心がけましょう。

青森労災病院 治療就労両立支援部の活動
出張講習会
  • 保健指導講習会[医師・看護師]
  • 栄養指導講習会[管理栄養士]
  • 運動指導講習会[理学療法士](運動指導講習会は実技中心に行います。)
各種お問い合わせ 青森労災病院 治療就労両立支援部
TEL:0178-33-1551(内線2293)
受付:午前8時15分~午後5時(土・日・祝日を除く)

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