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うみねこ通信 No.320 令和8年2月号

食事でやろう!骨折予防
-骨粗しょう症リエゾンサービス(FLS)-

管理栄養士 川村 美穂

厚生労働省が行っている「国民生活基礎調査」の令和4年調査の結果では、介護が必要となった主な原因の第1位は「認知症」23.6%、第2位は「脳血管疾患(脳卒中)」19.0%、第3位は「骨折・転倒」13.0%となっています。高齢者における骨折の多くは、転倒によるもので、骨粗しょう症により骨が脆弱した(もろくなった)状態になっていることも大きな原因です。
3年ごとに実施されている「患者調査」の令和5年調査によると、骨粗しょう症で治療を受けている総患者数は138万7,000人(男性7万8,000人、女性130万9,000人)となり、前回(令和2年)調査(135万9,000人)より2万8,000人増加したそうです。
現代の日本人において、骨粗しょう症や転倒による骨折は、生活の質に大きくかかわってくる、とても重要な疾患の1つと言えるでしょう。
そして、医療機関では、令和4年度の診療報酬改定で大腿骨近位部骨折の再骨折(二次骨折)予防に関わる項目が新設されました。この改定では、骨折してしまった方がまた骨折してしまわないように、病院や地域で支える仕組みである「骨折リエゾンサービス」(以下、FLS)の活動そのものを広く推進するために大きな意義を持つものと考えられ、当院でもチームで活動し、患者指導にあたっています。
FLSとは、Fracture Liaison Serviceの略で、脆弱性骨折患者に対する骨粗鬆症治療開始率および治療継続率を上げるとともに、リハビリテーションの視点から転倒予防の実践により二次骨折を防ぎ、骨折の連鎖を絶つことを使命としています。当院のチームメンバーは、整形外科医師、看護師、薬剤師、診療放射線技師、管理栄養士、理学療法士、公認心理師など多職種です。
さて、一度骨折してしまった方もそうでない方でも、骨折予防には骨粗しょう症の治療が重要で、すでに不足しているものを効率的に補う薬物療法、筋力維持や転倒予防につながる運動療法、骨の質や筋肉の強化のための食事療法が柱となります。今回は、FLS活動で実施している食事療法についてご紹介していきます。

1 食事の基本は1日3食
特に高齢者は1度に食べられる食事の量や種類が減ってしまう方が多いため、3度に分けて食べることは栄養補給に重要です。
2 体重や体力を維持する
食事の適量は個人によって異なり、差がある場合も多いですので、ご自分で体調がよく体が軽く感じられるような活動しやすい体型を理想としましょう。
3 骨粗しょう症治療時の食事療法
骨の形成や代謝、骨密度や骨の質を維持してくれる栄養素を積極的に摂りましょう。
推奨される食品

カルシウムを多く含む食品

牛乳・乳製品、小魚、緑黄色野菜、大豆・大豆製品

牛乳

ビタミンDを多く含む食品

魚類、きのこ類

きのこ

ビタミンKを多く含む食品

納豆、緑色野菜

納豆

果物と野菜

野菜

タンパク質

肉、魚、卵、大豆、牛乳・乳製品

魚
過剰摂取を避けた方がよい食品

リンを多く含む食品

加工食品、一部の清涼飲料水

加工食品

食塩

カフェインを多く含む食品

コーヒー、紅茶

アルコール

アルコール
4 日光浴(夏場は日焼けに注意してください)
カルシウムの吸収を助けるビタミンDは屋外で日光を浴びることにより皮膚で産生され、骨を強くします(手のひらだけでもOK)。
5 からだを動かす習慣を身につける
活発な身体活動や日常生活活動は筋力アップや骨への刺激になり、骨密度を上げる効果があります。
骨折するまでは、自分は大丈夫と思っている方が多いと思いますが、一度骨折してしまった方がまた骨折してしまうリスクは高くなっています。過信しすぎず骨折予防のための習慣をコツコツ続けていきましょう。
 

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