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うみねこ通信 No.46 平成15年4月号

尿路結石症について

泌尿器科部長  柳沢 健

-とても痛い尿管結石-

1尿路結石症とは

尿路結石症は数千年前のエジプトのミイラにも見つかるなど、昔から人類が悩まされてきた病気です。その頻度はかなり高く、20人に1人は一生の間に一度は尿路結石症にかかるといわれています。尿路とは尿の通り道、すなわち腎臓(尿を作るところ)、尿管(腎臓と膀胱をつなぐ管)、膀胱(尿をためておくところ)、尿道(膀胱から体外に尿を出す道)を指します。この中で、一番頻度が高く、激烈な痛みを引き起こすのが尿管結石です。今回は尿管結石を中心に説明します。

2結石はどうしてできるのでしょう

最大の要因は体内で尿の流れが悪くなることです。飲水不足や脱水などで尿の成分が濃くなると、尿中に結晶を生じます。尿の流れが悪いと結晶が体内にとどまり、結晶を核として結石が形成されます。結晶が排出されない要因としては、尿量の減少、運動不足などが挙げられますが、夜眠っている時はまさにこの状態にあります。「結石は夜つくられる」という格言もあります。他には尿路感染症、先天的な奇形や代謝異常、尿酸値上昇などが原因の場合もあります。

3結石の成分

シュウ酸カルシウムなどのカルシウム結石が全体の約8割を占めています。他には、リン酸マグネシウムアンモニウム、尿酸、シスチンなどがあります。

4尿管結石の症状

特徴的な症状は背中から脇腹、あるいは下腹部にかけての痛みで、特に背中の左右を叩くとズキッと痛みが走ります。七転八倒するほど痛みが強烈な場合があります。尿管が結石で詰まり、行き場を失った尿が腎臓の内圧を急激に高めることが主な原因ですが、尿管のけいれんも痛みに関係しています。吐き気や嘔吐を伴ったり、血尿がみられることもあります。結石が下に移動するにつれて、痛みも一緒に下りてくることがあり、膀胱近くになると頻尿、排尿時の痛みといった膀胱炎症状を起こすこともあります。

5尿管結石の治療

まずは痛みを取ることが優先されます。痛み止めの坐薬や注射などを用いますが、よくならない場合は入院が必要です。結石が10mm未満なら自然排出を期待し、水分を多めにとったり、点滴したり、尿管を広げる薬を使ったりします。自然に結石が出ない場合は、処置が必要です。現在では衝撃波を使って皮膚に傷をつけずに石を砕いたり(体外衝撃波結石破砕術)、尿道から内視鏡を入れて石を砕いたりする方法(経尿道的尿管砕石術)がよく行われます。これらの方法で摘出できない場合には、開腹手術(尿管切石術)が必要になることもあります。

6結石の予防法

・水分を摂取しましょう。

尿が濃くならないよう十分な水分をとる必要があります。結石は夜つくられるので、寝る前に一杯の水を飲むのも有効です。緑茶、紅茶はシュウ酸を含むので番茶、ほうじ茶の方がいいようです。

・カルシウム、食物繊維をとりましょう。

以前、尿管結石にはカルシウムを制限した方がいいと言われていました。しかし、結石を防止するには尿中のシュウ酸を減らすことが重要で、そのためにはカルシウムを十分摂った方がいいということが分かってきました。骨粗鬆症を防ぐためにも、牛乳や小魚といったカルシウムを多く含む食品は積極的に摂りましょう。食物繊維も結石を予防します。

・シュウ酸の多い食品に気を付けましょう。

シュウ酸を多く含むものとして、ほうれん草、トマト、タケノコ、セロリ、コーヒー、ココア、チョコレート、ピーナッツなどが挙げられます。

・塩分や砂糖、脂肪の摂りすぎもよくありません。  
・尿酸値に注意しましょう。

尿酸結石の場合は尿酸値を下げることが大切です。レバー、豚肉、魚介類、ビールなどは尿酸を多く含みます。

・適度な運動をしましょう。

運転手や事務職、管理職といった体を動かすことが少ない職業は尿管結石になりやすいと言われています。普段から適度な運動を心がけましょう。

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