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うみねこ通信 No.293 令和5年11月号

手術室看護師による手術前・手術後の訪問について

看護師長補佐 鬼栁 さなえ

手術室看護師はどんな仕事をしていると思いますか?テレビや映画で観る手術室看護師は、手術器具を執刀医に渡し、医師の汗を拭いたり、点滴や輸血を運んだり、手術が終わると患者さんのストレッチャーを押して病棟看護師とバトンタッチ、というように忙しく手術に対応しているイメージがあると思います。もちろんそのような場面もありますが、手術室看護師は手術中だけではなく、手術の前から患者さんと関わりを持っています。
手術室看護師の役割
手術室看護師の役割は周術期にある患者さんに対して安心・安全な看護を提供することです。周術期とは患者さんが手術を決定した外来から、入院、麻酔・手術、病棟へ戻り手術の侵襲から回復し退院・社会復帰までの、手術前後を含めた一連の過程をいいます。
手術前訪問
手術前訪問は担当の手術室看護師に会うことで患者さんの不安軽減を図ることを目的にしています。患者さんの不安や気がかりなど教えていただき、医師や病棟看護師と連携して安心して手術を受けられるようお手伝いします。手術当日の緊張している中でも、手術室に知っている看護師が居るという安心も感じてもらえると思います。
また手術前訪問では、安全な手術のために手術中の問題がないか情報収集をします。手術中の体位を説明し、関節の動きは大丈夫か、肩や腰の痛みや手足のしびれが無いかなどを確認します。圧迫により皮膚や神経の損傷が起きないよう、体格や皮膚の状態も確認します。既往歴やアレルギーも重要です。果物やゴム製品、薬剤でのアレルギー情報を確認し対策を立てます。これらの情報をもとに看護計画を立て、安全に手術を終えられるよう準備を行います。
手術後訪問
手術後には症状や経過を確認し、手術中の看護に問題が無かったか評価します。病棟へ申し送った継続看護の状態を確認するなど、手術全体の振り返りをすることで次の手術に活かしています。
最後に
手術は人生のなかでも大きなイベントです。思いもしなかった診断を受け切迫した状況で手術を受ける方、何度も考え悩み抜いて手術を選ぶ方、症状の改善を願い手術に望む方、命の誕生や、身体の一部の喪失など、様々な手術の場面があります。出来るなら受けずに済みたいものですが一度だけでなく何度も手術を経験される方もいます。痛みや手術後の生活、家族のことや、医療費など心配・不安は尽きません。私たち看護師は外来・病棟・手術室など、多職種とも連携し、あらゆる場面で患者さんの不安な気持ちに寄り添うためにいます。術後訪問時には「安心して手術を受けることが出来た」という言葉を頂いておりますが、今後も患者さんのご要望があれば可能な限り不安軽減のための対応をしたいと思っていますので、いつでも不安や相談事などをお聞かせください。
 

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