HOME ≫ 各部門のご紹介 ≫ 勤労者医療 ≫ 治療就労両立支援部 ≫ 広報誌「えんかうんたー」
当院では、平成30年4月1日から両立支援相談窓口を開設し、これまで多くの患者様の治療と仕事の両立支援を行ってきています。具体的にどのような両立支援を展開してきたのかを簡単な症例を踏まえてご紹介したいと思います。
※個人情報に関する事項もあるため、概要とその支援内容に一部変更を加えておりますのでご了承ください。
検査数値が悪化し、病状コントロールのため入院となり、その過程でインスリンや治療機器の導入となる。
しかし、職場内に一切私物(治療に必要な薬剤も含めて)を持ち込めない労働環境であるため、職場復帰後に治療継続が困難になると判明し、両立支援窓口へ職場との調整の依頼あり。本人と面談を実施し、本人の同意を得た上で企業側との調整とそのために必要となる両立支援の意見書を作成。
(結果)本人との面談内容を企業側(上司、衛生管理者)に伝え、治療の必要性や業務内容(職場の状況)等の調整を行う。上司から本人より部署異動による就労継続の提案あり、本人も納得した上で部署異動となり(企業内の部署異動の根拠として両立支援意見書を活用)、治療と就労の両方を継続することが可能となった。
両立支援というと、どうしても労働者の方が、企業側に対して『休ませて欲しい』『〇〇はできない』などという企業側にとって少しマイナスなイメージを持たれているかもしれません。しかし厚生労働省の定義(治療と仕事の両立等の支援に関する検討会報告書より)では、病気を抱えながらも、働く意欲・能力のある労働者が、仕事を理由として治療機会を逃すことなく、また、治療の必要性を理由として仕事の継続を妨げられることなく、適切な治療を受けながら、生き生きと仕事を続けられることであるとされており、『労働者のモチベーションや生産性の向上』『人材の定着』などの企業側にもメリットがある取り組みとなっています。当院では、職場復帰についての実績(人事担当者や患者様の上司の方との連携によるもの)も有しています。また独立行政法人労働者健康安全機構でも【両立支援マニュアル】(両立支援の各種書式等だけでなく具体的な手順まで掲載)をホームページで公開しておりますのでご覧になり、ぜひご活用ください。両立支援の相談に関しては、患者様だけでなく、事業者の方、産業保健関係など様々な方からの相談(相談は無料)に対応していますのでお気軽にご相談ください。
骨は私たちの体や日常の活動を支える大切な器官であり、骨を健康に保つことは健康寿命を延ばすことにもつながります。
骨粗しょう症とは、骨の強さが低下して、骨折しやすい状態になることです。骨の強さは、「骨密度」「骨質」の2つの要因によって決まります。骨量は成長期に増加し、20歳頃にピークを迎え、加齢に伴い減少します。特に女性では、閉経に伴い骨量が減少しやすくなります。また、極端な食事制限などのダイエットや運動不足、日照不足、喫煙などが影響しています。
からだの中の骨は生きています。同じように見えても、新たに作られること(骨形成)と溶かして壊されること(骨吸収)を繰り返しています。骨粗しょう症は、このバランスが崩れることでおこり、骨がスカスカになっていきます。
骨粗しょう症になっても、痛みはないのが普通です。しかし、転ぶなどのちょっとしたはずみで骨折しやすくなります。骨折が生じると、その部分が痛くなり動けなくなります。骨粗しょう症が原因で起こる骨折は、生活の質を大きく損なうため、予防が重要です。骨粗しょう症の予防は、食生活の改善と運動習慣を持つことです。
骨の健康のためには、十分な量のカルシウムを摂取することが必要です。また、カルシウムの吸収を促進するビタミンD、骨へのカルシウムの取り込みを助けるビタミンKなどの栄養素も必要です。
*ビタミンKには血液を固める働きもあるので、血液をサラサラにするワーファリンという薬を飲んでいる方は主治医に相談しましょう。また、過度な飲酒は控え、スナック菓子やインスタント食品の頻繁な摂取は避けるようにしましょう。
喫煙は骨密度の低下を進めることが言われているので禁煙も大事です。
骨は負荷がかかるほど骨を作る細胞が活発になり、強くなる性質があります。散歩を日課にしたり、階段の上り下りを取り入れるなど、日常生活のなかでできるだけ運動量を増やしましょう。カルシウムの吸収を助けるビタミンDは紫外線を浴びることでも作られます。適度な日光浴は骨の健康に役立ちます。
青森労災病院 治療就労両立支援部の活動 | |||
---|---|---|---|
出張講習会
|
各種お問い合わせ | 青森労災病院 治療就労両立支援部 TEL:0178-33-1551(内線2293) 受付:午前8時15分~午後5時(土・日・祝日を除く) |
---|
Copyright(C) Aomori Rosai Hospital. All Rights Reserved.