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うみねこ通信 No.259 令和3年1月号

新年のごあいさつ

院長 玉澤 直樹

新年あけましておめでとうございます。

平素より、当院へのご協力、ご支援に厚くお礼申し上げます。

当院は本年も「やさしくあたたかい病院」という当院の理念を職員全員が心にとどめ、地域の皆様から信頼される病院を目指して参ります。

昨年の2月以降日本はじめ世界全体がコロナ禍に巻き込まれ未曾有の状況に陥っています。当院もこれまで通り、県の健康福祉部・八戸地域の保健所・八戸市立市民病院、八戸赤十字病院のご指導・ご協力をいただきながらコロナ対策に貢献して参ります。

地域医療については、国の地域医療構想から提案されている公的医療機関の再検証も踏まえて、今後の方針(新たな2025プラン)を打ち立てています。それは、急性期~慢性期そして地域包括ケア病棟と切れ目のない医療提供ができる「急性期ケアミックス型」のコンパクトな病院を目指します。そして診療の特徴として、がん診療、生活習慣病、整形外科領域、泌尿器科領域を4つの柱として、疾患の予防・診断・治療と専門性の高い医療を提供して参ります。

その他にも労災病院として、①介護施設との連携強化、②政策医療(アスベスト健診、じん肺健診、がんと糖尿病の「治療と就労の両立支援」等)、③産業保健活動、④未病対策(お気軽検査や乳がん検診等)についても引き続き尽力して参ります。

皆様にとりまして本年が健やかで、楽しい年となりますよう祈念しまして、年頭のご挨拶といたします。

転倒を予防し健康寿命を伸ばしましょう

中央リハビリテーション部長 川瀨 真史

転倒は身近な出来事です。特に、冬期間は屋外での転倒の危険性は高まります。

たかが転倒と軽視することなく、転倒について少しでも理解を深めましょう。

【転倒とは】

Aさんが「危なく転びそうになって、手をついて転ばなかった」と話されていました。
「転倒」の定義は、「自らの意志によらず、足底以外の身体の一部が床・地面に身体の一部が接触すること」(Gibson:1990)です。手をついて転ばなかったと話していたAさんは転んでいたことになります。

平坦な道で滑る、わずかな段差につまずく、階段の最後の1、2段あたりから転落する、電車やバスの中でバランスを崩すといった経験をしていれば、転倒の黄色信号が灯っている可能性があり気を付けて下さい。

【転倒するとどうなるでしょう】

厚生労働省人口動態統計によると、65歳以上の高齢者の不慮の事故による死亡のうち転倒・転落による死亡数は、交通事故死の3倍と多くなっています。また、国民生活基礎調査によると、介護が必要になった原因は、認知症、脳血管障害、衰弱についで、4番目に転倒・骨折となっていました。

転倒する方向は前方への転倒が最も多く(約6割)、骨折部位は手首、足首です。側方への転倒は約2割に起こり、大腿骨、手首、肩といった部位の骨折です。また、後方への転倒では、胸・腰の圧迫骨折のほか、頭部傷害によって死亡する可能性もあります。特に側方や後方への転倒は、重大な傷害につながります。

【どこで転倒していたのか】

65歳以上の高齢者の転倒事故の約6割は住宅などの居住場所で発生しています。転倒事故が発生した場所は、屋内での発生が9割以上を占め、屋外の約11倍です。

住宅等における転倒事故の発生場所は、居間・茶の間、玄関、廊下・階段、トイレ・洗面所の順で、生活空間で多く発生しています。

【転倒の予防対策について】

転倒の原因は環境面、身体面など様々なことが考えられます。予防対策の例として、住環境の整備、転びにくいからだ作りについて紹介します。

居間・茶の間での原因として、絨毯や段差につまずく、新聞紙ですべる、コード類に引っかかることがあります。対策として、居間・茶の間の床に新聞・雑誌、おもちゃなどがあれば片付け、置く高さの調整を行う、階段・段差には足元を明るくし、手すりなどを配置する、段差や階段の端に光るテープなどを貼り目立たせる、コード類はまとめておくなどの「住環境の整備」が必要です。また、スリッパは履きやすく便利ですが、脱げやすいので危険です。裸足や踵が覆われたルームシューズを使いましょう。

歩いている時に足が上がらない、ふらつくなど体の衰えが原因となることがあります。対策として、脚の関節や筋肉を柔らかくする、筋肉を鍛える、バランスを良くする運動があります。例として、ストレッチ体操で脚の関節・筋肉を柔らかくする、軽いスクワット運動で脚力をつける、壁に手をつき片脚で立つ練習などがあります。特に高齢者は足指の動きが鈍く、転倒経験者は足指把持力が半減しているとの報告があります。足指じゃんけんをしたり、足でタオルをつまんで移動させたりする運動も如何でしょうか。

「転びにくいからだ作り」をするには、暮らしの中に運動習慣を取り入れ「脚磨き」を行うことが大切です。

いつまでも自分の足で歩くために「脚磨き」をして、健康寿命を伸ばしましょう。

 

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