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皮膚科部長 亀田 忠孝
※平成25年8月現在、ケミカルピーリングは行なっていませんので、ご了承ください。
今回は当院皮膚科で行っているニキビ、シミに効果的なケミカルピーリングについてお話します。
ピーリング剤を顔面皮膚に塗布し、老化した古い角質部分を剥離除去して、肌本来の輝きと美しさを取り戻すこと。それがピーリングです。
肌の表面に蓄積された古い角質層は、くすみや肌荒れ、シミや小ジワなど、さまざまな肌トラブルの原因となります。ピーリングは、厚く積み重なった古い老化した角質層をきれいに剥離(ピール)し、肌本来の再生力を高めて、生まれたてのみずみずしい肌へと導きます。
当院皮膚科でのケミカルピーリングは、グリコール酸や美白作用のある乳酸などを主成分とするピール剤を用いた比較的マイルドなピーリングが主体です。専用のピール剤で老化して古くなった皮膚の角質をやさしく剥離し、新しい角質の再生を促進させ、コラーゲンに富んだ新しいハリのある皮膚を皮膚深部から甦らせ、肌のキメを細かく整えます。お化粧や日常生活の制限などもないので気軽に施術できます。また、ピーリング前に十分な診察を行い肌質に合った処方をします。
シミやくすみといった色素性疾患の改善と美白効果が期待できます。また、1~2週間に一度、定期的に繰り返すことで、お肌を常にみずみずしく保つことができます。皮膚色が明るくなったり、表面がすべすべした状態となり、化粧のりがよくなります。
ニキビはケミカルピーリングの最もよい適応疾患です。ケミカルピーリングを繰り返すことによって、不要な角質を取り除き、毛穴につまった皮脂を出やすくしてニキビを改善します。特に、活動的なニキビに有効です。そして、徐々にニキビの出来にくい肌にしていくことが可能です。個人差もありますが、2週間に1回、6~8回は必要になります。場合によっては内服薬の併用でより効果的となります。ニキビ跡の改善にも有効なことがあります。
ピーリングは皮膚に貯留するメラニンを除去し、皮膚の新陳代謝を促すので、くすみを解消したり、シミを薄くする効果があります。さらに、ピーリングとハイドロキノンなどの美白剤を併用することでより効果の高い治療が望めます。
肌質やそのときの状況によってはピーリングが合わない場合があります。そのため施術前に必ず診察を行い、その肌の状況にあったピーリングをしますので、安心して受けることができます。
ピーリング剤による軽いピリピリ感やほてりが生じることがありますが、これはピーリング剤が肌に浸透している状態です。感染症(ヘルペス等)があると悪化させることがありますが、日常生活に支障をきたすようなことはほとんどありません。
個人差もありますが、1回の施術でも効果がみられる方もあります。一般には2週間に一度の施術を6~8回繰り返すのが1クールとされています。その後は肌の状態にあわせて、4週間から6週間に一度位行うのが理想的です。
施術直後から通常どおりのメイクは可能で、日常生活にもほとんど制限はありません。しかし、場合によっては多少のほてり感や赤みが数日続く場合もありますので、部位を強く洗ったり、こすったりはしないようにします。また、日焼け対策(直射日光を避け、日焼け止めを使用)は必須となります。乾燥しやすくなる場合がありますので、保湿に注意します。
なお、現在は女性のみに限って施行しております。ご留意下さい。興味のある方は皮膚科の窓口で気軽にご相談ください。